手組の24Hにおいて両側2クロス、某ラボ的ヨンロク、似非G3(32H DS3クロスNDSラジアルのNDSを間引いたもの)、2:1(DS3クロス)、DSラジアル(似非イソパルス)、NDSラジアル、NDS1クロス、オフセットリムを用いた両側2クロスの計8種の比較を行った。ハブ寸法はシマノ10s用を基準とした。 リムは500g強の30mmハイト(DTのR520相当)、接合条件はニップル-リム間のみ接触としてニップル-スポーク間およびスポーク-ハブ間はともに剛結合とした。
負荷は横方向に100N、鉛直方向に500N、回転方向に100N・mをそれぞれかけた。
実条件と異なるので値は絶対的には意味を持たず、あくまで相対値であることに留意。
各方向の荷重をかけた際の変位を以下に示す。
2X | 46 | G3 | 2:1 | DS rad | NDS rad | NDS 1X | offset rim | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
axial displacement by lateral load (DS to NDS ) |
2.573mm | 2.657mm | 5.098mm | 2.252mm | 3.903mm | 2.474mm | 2.772mm | 2.114mm |
axial displacement by lateral load (NDS to DS) |
2.027mm | 2.220mm | 5.988mm | 1.768mm | 1.863mm | 1.683mm | 1.856mm | 1.875mm |
radial displacement by vertical load |
0.384mm | 0.357mm | 0.313mm | 0.790mm | 0.458mm | 0.466mm | 0.438mm | 0.479mm |
tangential displacement by torque |
0.214mm | 0.218mm | 0.242mm | 0.254mm | 0.558mm | 0.357mm | 0.286mm | 0.226mm |
axial displacement by torque |
0.203mm | 0.192mm | -0.216mm | -0.412mm | 1.121mm | -0.300mm | 0.121mm | 0.161mm |
synthetic displacement by torque |
0.293mm | 0.287mm | 0.317mm | 0.478mm | 1.241mm | 0.470mm | 0.310mm | 0.283mm |
両側2クロスを1とした場合の剛性比を下図に示す。
次にロルフ等ののNDS側のみがハイフランジな所謂ローハイハブについて考える。ロルフ曰くあのハブは駆動トルクの均一化のためだと言っているが果たして実際どうなのか。
スモールフランジを基準として両側ハイフランジとNDSのみハイフランジを解析した。
low-low | high-high | low-high | |
---|---|---|---|
tangential displacement by torque |
0.214mm | 0.108mm | 0.158mm |
axial displacement by torque |
0.203mm | -0.023mm | 0.260mm |
synthetic displacement by torque |
0.293mm | 0.110mm | 0.304mm |
DS spoke stress by torque |
0.211GPa | 0.128GPa | 0.156GPa |
NDS spoke stress by torque |
0.112GPa | 0.0608GPa | 0.0915GPa |
NDS stress/DS stress | 52.9% | 47.5% | 58.7% |
DSのスポークにかかる応力に対するNDSのスポークにかかる応力の割合が高いので均一性が高いといえる。
最後におまけでシマノの10sと11sにおける横剛性の比較。10sでは上記のように変位が2.573mm、一方で11sでは3.499mmと剛性比で0.74であった。
今回取り敢えず解析してみて大体合ってると思われる部分もあれば異なるように思われる部分もあったので時間があればもう少し解析モデルの精度を上げてリトライしたい。