MavicのFOREニップルのスチールスポークのモデルはこの写真のようにニップルが二重構造になっており、スポークに直接ねじ込んであるニップル(以下インナーニップル)は正ネジ、それを受ける形でリムにねじ込む方のニップル(以下アウターニップル)は逆ネジになっている。もちろんこれは供回りを防ぐためであり、FOREニップルが全て逆ネジなのもこれに由来する。
インナーニップルのサイズは対面4mmの六角形。スポークは2.0-3.6/0.9-2.0のほぼ矩形断面。ちなみにこのスポーク磁石にバキバキにくっつく。製造メーカーはご存知Alpina。
分解したので各パーツの重量を測定。
リム:388g
ハブ:286g
スポーク:146g
ニップル:32g
ちなみにこれは12年モデルだったはずなのだが、同年式のKsyrium SRのリアリムの重量が次の画像。
20g強重いって一体…。
考えらる理由としては、
1.キシリSRはあえてリムを丈夫に作ってある
2.ただの俺の勘違いで実は年式が違う
とまあ後者のほうが可能性が高そうではある。
もしかしたらこのキシエリが時々見せるかったるい挙動はこの軽すぎるリムにあるのかもしれない。リム重量がもう少し重い年のモデルのリムを入手できれば判別できるので今後精査していきたい。 (手持ちのキシリSRのリムで組んでもいいのだがニップル側スポークに角度がついてしまうでのイコールコンディションではなくちょっと考えもの)
(追記:どうやらR-SYSの方がKSYRIUMに比べてリムを丈夫に(=重く)作ってるようだ。R-SYSの方が硬いとよく評されるがその違いはスポークだけではなくリムも影響していそう。また余談だが今まではKSYRIUM SLRのリアはR-SYSと共通だったが2015モデルからそれぞれ専用設計になったようなので見た目は同じように見えるが実際はR-SYSのリアの方が硬くなっている。)
閑話休題。ホイールを組むのに当然ERDが必要なので計測をするわけだが、ニップルが特殊なのでいまいちどこまで含めるかの判断に困ったがとりあえずニップルのねじ山は2山残す程度の長さまでを含めることにした。すると、リムの内径(=582mm)、ニップル分の長さ(=10mm)からERD:602mmとなった。
手元ににちょうどいいスポークがあった(むしろちょうど良さそうなスポークが余ってたからこの作業を始めたのだが)のでそれを使ってサクッと組んで出来上がり。
ニップル側のスポークの角度もまあ問題ないかなという感じ。とりあえず普通に使えそうではある。ただJベントスポークでリア20Hはやっぱりちょっと心許ないかな…。ストレートプルのトラックハブとか普通に売ってくれればいいのに。現実的な案としてはELLIPSEのリアハブを入手してキシエリのNDSスポークで組むのがいいかな。まあスポーク切れたら考えよう。